クリセニアン年代記
リンバーグ皇国とバハウ帝国という二つの大国に挟まれたエルミネール王国。バハウ帝国の侵攻により、エルミネールが滅ぼされた日に、幼い王子フェランは、王宮の中に封印されていた〈翼人〉に出会い、彼を解き放ちます。その後フェランは兄であるジークに連れられてエルミネールを脱出、リンバーグ皇国へ向かいます。生き残った王族はジークとフェランだけだったのです。7年後、フェラン王子はまだ少年でありながらリンバーグ皇国の援軍を率いて戦っていました。兄王子ジークはエルミネール脱出時に骨折した脚が完治せず、戦に赴くことはできなかったのです。ジークは、リンバーグの女王の愛人となっていましたが、これは事実上の人質でした。そして、魔法神殿より〈天の翼〉を持つ者との予言を下されたフェラン王子。同様の予言を下されたバハウ帝国のシャリザーン皇子。かつて存在したとされるクリセニアン大帝国の滅亡と〈翼人〉の関係……。フェランはやがてこれらの謎に直面することになります。
物語の粗筋は暗いです。兄を人質に取られ自由に動けないフェラン王子、不気味なシャリザーン皇子、〈翼人〉と魔法神殿の陰惨な過去、クリセニアン大帝国の滅亡の謎……など、暗い要素はたくさんあります。なのに、読んでみるとほのぼのとした雰囲気が……。その理由は一部の登場人物にあります。時折子供っぽいところを見せてすねたりするフェラン王子。つんっ、としてるのに、ふわっ、としていて、「きゃ」と言う声や「たたっ」という足音などが、とにかくかわいいリュキア姫(フェランの婚約者)。このふたりのういういしさが、なんともいえません。おおや和美さんのイラストがこの雰囲気をとてもうまく表現しています。独特の不思議な雰囲気が魅力のシリーズです。
- 天を継ぐ者 クリセニアン年代記1
- [出版] キャンバス文庫(小学館)
- [ISBN] 978-4-09-430021-5
- 邪眼の美皇子 クリセニアン年代記2
- [出版] キャンバス文庫(小学館)
- [ISBN] 978-4-09-430022-2
- エルメールの虜囚 クリセニアン年代記3
- [出版] キャンバス文庫(小学館)
- [ISBN] 978-4-09-430023-9
- 月影の暗殺者 クリセニアン年代記4
- [出版] キャンバス文庫(小学館)
- [ISBN] 978-4-09-430024-6
- 水晶の谷を越えて クリセニアン年代記5
- [出版] キャンバス文庫(小学館)
- [ISBN] 978-4-09-430025-3
- 蒼き若鹿の風 クリセニアン年代記6
- [出版] キャンバス文庫(小学館)
- [ISBN] 978-4-09-430026-0
- 琥珀の結界 クリセニアン年代記7
- [出版] キャンバス文庫(小学館)
- [ISBN] 978-4-09-430027-7
- 純白の花嫁 クリセニアン年代記8
- [出版] キャンバス文庫(小学館)
- [ISBN] 978-4-09-430028-4
- 緋の逃避行 クリセニアン年代記9
- [出版] キャンバス文庫(小学館)
- [ISBN] 978-4-09-430029-1
- 黄金の呪縛師 クリセニアン年代記10
- [出版] キャンバス文庫(小学館)
- [ISBN] 978-4-09-430030-7
- 闇聖神殿の祈り クリセニアン年代記11
- [出版] キャンバス文庫(小学館)
- [ISBN] 978-4-09-430381-0
- 凍れる都 クリセニアン年代記12
- [出版] キャンバス文庫(小学館)
- [ISBN] 978-4-09-430382-7
- 神よりも深き闇 クリセニアン年代記13
- [出版] キャンバス文庫(小学館)
- [ISBN] 978-4-09-430383-4
- 囚われの翼 クリセニアン年代記14
- [出版] キャンバス文庫(小学館)
- [ISBN] 978-4-09-430384-1
- この巻で、クリセニアン帝国を滅ぼした者が誰であったかが明らかになりました。しかし、何故なのかはまだ明らかにはされていません(セラヴィンって何をしたんでしょうか?)。このへんも最後の展開に関わるのでしょうね。また、ラリッサとナーザの活躍(?)で、完璧に見えたシャリザーンの計画に隙(?)ができはじめています。しかし、今回のラストでは、タイトル通りのことが起こってしまいました。フェランはいったいどう行動するのでしょうか?
- 千の暁の彼方に クリセニアン年代記15
- [出版] キャンバス文庫(小学館)
- [ISBN] 978-4-09-430385-8
- カバーイラストも、口絵(カラー)も、なんかとても妖しいです。内容の方ですが、まだ夜明けは遠いようですね……。というか、今が真夜中か? と思ってしまう展開でした。ラストのフェランには、夜明けが見えてるのかもしれませんが(なんか変容の前触れみたいで、ちょっとこわい)。今回は、シャリザーンの存在感が圧倒的でした。おかげで、ジークとアルジェリックは……不幸ですね。ところでこの巻では、セラヴィンの話もちょっとでてきました。アルジェリックが……かわいいっ(爆)。こんなかわいいアルジェリックに、セラヴィンはいったい何をやったのでしょうか?
- 果てなき祈りの声 クリセニアン年代記16
- [出版] キャンバス文庫(小学館)
- [ISBN] 978-4-09-430386-5
- おおや和美さんのカラーの口絵がなんか妖しい……(笑)。アルジェリックとセラヴィンの関係(?)がかなり明らかになってきました。同時に、セラヴィンと、フェラン、シャリザーンの関係も……。そのフェランは、なんか妙に明るく振る舞っていて、すこし怖いです。この巻では、ジーク&アルジェリックの奪回を目指して、フェランがバハウの都へと侵入します。その結果は……次巻に持ち越し。ところで、この巻もこれまでと同様、周辺登場人物たちの行動についてもちゃんと書かれています(巻頭のイラストつき登場人物紹介も24人分あるし……)。その分、話の展開が遅くなってますが、まあこれは仕方ないでしょうね。
- 勝利の夢ははばたく クリセニアン年代記17
- [出版] キャンバス文庫(小学館)
- [ISBN] 978-4-09-430387-2
- 2年ぶりの新刊です。16巻って、シリーズのクライマックスに一歩入ったところで終わっていたんですね。この巻では、アルジェリックとジークラードの救出に続いて、アルジェリックとセラヴィンの関係、「天を継ぐ者」の秘密などが語られます。
- 天の扉が開く時 クリセニアン年代記18
- [出版] キャンバス文庫(小学館)
- [ISBN] 978-4-09-430388-9
- 「凍れる都」の地で、アルジェリックが愛したセラヴィンの魂を受け継ぐ二人、フェランとシャリザーンがあいまみえます。そして、アルジェリックが下した「選択」とは……? クリセニアン大帝国の千年の氷は溶け、大団円にてシリーズ完結です。
クリセニアン夢語り
「クリセニアン年代記」と同じ世界の十数年後が舞台の物語で、フェランとリュキアの息子フェザラード王子(フェザン)が主人公。彼と一緒に育った黒髪の不思議な少年アンジュも重要人物です。また、他にも「年代記」の登場人物とその子供たちが出てきます。
吟遊詩人が地底の国「エル・デオ」の物語を歌った聖獣節の夜に、謎の眠りに陥ったフェラン王。エルシアの王宮が、隣国リンバーグ皇国からの使節を迎えようとしていたさなかの出来事に混乱する中、フェザンとアンジュはフェラン王の眠りを覚ます方法を求めて王宮を抜け出します。こうして、隣国のバハウ帝国から十数年前に溶け始めたという凍土を越えて、吟遊詩人が歌った西クリセニアンへと続く、フェザンとアンジュの旅は始まったのでした。
- クリセニアン夢語り 1 エル・デオの眠れる王に
- [出版] ルルル文庫(小学館)
- [ISBN] 978-4-09-452004-0
- クリセニアン夢語り 2 眠れる神々の道へ
- [出版] ルルル文庫(小学館)
- [ISBN] 978-4-09-452022-4
- クリセニアン夢語り 3 西方の夢に棲む姫君
- [出版] ルルル文庫(小学館)
- [ISBN] 978-4-09-452043-9
- クリセニアン夢語り 4 遥けき黄金の都の調べ
- [出版] ルルル文庫(小学館)
- [ISBN] 978-4-09-452062-0
- クリセニアン夢語り 5 氷壁に輝く双つ星
- [出版] ルルル文庫(小学館)
- [ISBN] 978-4-09-452079-8
- クリセニアン夢語り 6 輝ける魔都の恋歌
- [出版] ルルル文庫(小学館)
- [ISBN] 978-4-09-452099-6
女戦士エフェラ&ジリオラ
二人の女戦士が主人公のヒロイック・ファンタジーです。ムアール帝国の皇女として生まれたジリオラと、貧しい家に生まれ、すぐに魔術師ギルドに引き取られたエフェラの二人の放浪と戦いの物語です。ジリオラは息苦しい宮廷に嫌気がさしていました。またエフェラは魔術師としては落ちこぼれであり、ギルドでの生活に嫌気がさしていました。そして、ある目的のために、宮殿に忍び込んだエフェラ(エフェ)は、ジリオラ(ジーラ)と出会います。意気投合した二人は、ともに宮殿を抜け出します。これが、彼女たちの長い旅の始まりでした。やがて、ムアール帝国の弱体化に伴って各地で戦争が勃発する中、エフェラとジリオラは傭兵として放浪し、数多くの戦いを経験することになります。
また、こんな彼女たちとともに旅をするのが、魔物の血をひく少年オーリンです。彼は少年の姿のまま、静かに二人の女戦士を見つめ続けます。それにしても、エフェラとジリオラの「強い」こと! どんな苦難のもとにあっても、精一杯戦い、命懸けで恋をして、そして子連れなのに女戦士として放浪しちゃうんですから……。
- ムアール宮廷の陰謀
- [出版] X文庫ホワイトハート(講談社)
- [ISBN] 978-4-06-255123-6
- グラフトンの三つの流星
- [出版] X文庫ホワイトハート(講談社)
- [ISBN] 978-4-06-255128-1
- 妖精界の秘宝
- [出版] X文庫ホワイトハート(講談社)
- [ISBN] 978-4-06-255143-4
- 紫の大陸ザーン 上
- [出版] X文庫ホワイトハート(講談社)
- [ISBN] 978-4-06-255151-9
- 紫の大陸ザーン 下
- [出版] X文庫ホワイトハート(講談社)
- [ISBN] 978-4-06-255155-7
- オカレスク大帝の夢
- [出版] X文庫ホワイトハート(講談社)
- [ISBN] 978-4-06-255167-0
- 天命の邂逅
- [出版] X文庫ホワイトハート(講談社)
- [ISBN] 978-4-06-255185-4
- 星の行方
- [出版] X文庫ホワイトハート(講談社)
- [ISBN] 978-4-06-255192-2
真ハラーマ戦記
「女戦士エフェラ&ジリオラ」と同じ世界の話です。エフェラとジリオラが活躍した時代よりずっと昔の、ムアール帝国の安定期、ある意味で退屈な時代が舞台です。ムアール帝国のある地方の郡司、ロジム家の跡継ぎニーヴァ(女性)とその婚約者ルファーン(やっぱりこの二人はエフェラの先祖なのだろうか?)が、突然事件に巻き込まれます。これに関わってくるのがジリオラのご先祖の皇子ラルセン(なかなかいい性格してます)や、エフェラ&ジリオラの時代にはギルドの長老になっている魔術師(まだ駆け出し)などです。ところで、ニーヴァは普段は男装しており、ルファーンは美青年なので、妖しい雰囲気の話になるのかなと思っていたら、ニーヴァが鈍感なので、そうはなりませんでした。しかし、ラルセン皇子が……(笑)。
- グラヴィスの封印
- [出版] X文庫ホワイトハート(講談社)
- [ISBN] 978-4-06-255253-0
- 黒銀の月乙女
- [出版] X文庫ホワイトハート(講談社)
- [ISBN] 978-4-06-255278-3
- 漆黒の美神
- [出版] X文庫ホワイトハート(講談社)
- [ISBN] 978-4-06-255318-6
青い髪のシリーン
この作品は、「女戦士エフェラ&ジリオラ」の続編(外伝?)あたります。主人公はエフェラの息子。母親ゆずりの青い髪と、父親ゆずりの金の瞳、絶世の美少年だけど、性格はそれに反して(?)やんちゃ坊主、痛い目にあっても全然懲りない、元気いっぱいの問題児シリーンの、「家出」に始まる冒険譚です。「女戦士エフェラ&ジリオラ」での主要登場人物も引き続き出てきます。「母親」としてのエフェラやジリオラの姿も見る事ができます。やっぱり彼女たちは「強い」ですね。もちろんシリーンは、それに負けないぐらい元気です。
- 青い髪のシリーン 上
- [出版] X文庫ホワイトハート(講談社)
- [ISBN] 978-4-06-255429-9
- 青い髪のシリーン 下
- [出版] X文庫ホワイトハート(講談社)
- [ISBN] 978-4-06-255437-4
暁の娘アリエラ
「女戦士エフェラ&ジリオラ」「青い髪のシリーン」に続く、ハラーマ世界の物語です。主人公はジリオラの末娘(?)アリエラ。ウィラ山脈の奥で母や姉兄たちに守られ、平穏に育ったアリエラは、いつしかその中であることを考え続けるようになります。同じ頃、帝国の三公家の関係は次第に緊迫しつつありました。そして、三公家の一つ・サディア公家の者に、姉と間違えられてさらわれたアリエラは、そこで自らの考えを実行に移します……。こんなアリエラに振り回されているのが、青年に成長したシリーン。要領の悪さは相変わらずです。他にも、これまでのシリーズでおなじみの人物があちこちに登場します。また、エフェラに娘セリセラが産まれたおかげで、「親馬鹿ユーリック」も見られます。
- 暁の娘アリエラ 上
- [出版] X文庫ホワイトハート(講談社)
- [ISBN] 978-4-06-255491-6
- 暁の娘アリエラ 下
- [出版] X文庫ホワイトハート(講談社)
- [ISBN] 978-4-06-255518-0
水晶の娘セリセラ
「女戦士エフェラ&ジリオラ」「青い髪のシリーン」「暁の娘アリエラ」に続く、ハラーマ世界を舞台にした物語です。今回の主人公は、エフェラとユーリックの間に生まれた女の子・セリセラですが、彼女は幼いときのシリーン以上に始末に負えない爆弾娘のようです(笑)。
ついに、ハラーマ大陸制覇に向けて動き始めたエックブルト大公国のルディール大公。その脅威にさらされることになったバート男爵領の当主の孫・ケヴィン公子は、助けを求めて紫の大陸ザーンを(かなり無茶な方法で)訪れます。そして、そこで「お友達」がいないことに不満を募らせていたセリセラと出会ったのでした……。
というわけで、今回のキーワードは「お友達」……? (笑)。
上巻P116の叫び声ですが、右から順に、グルク老、ユーリック、エフェラ、シリーン、シニラ祭司長……でしょうか?
- 水晶の娘セリセラ 上
- [出版] X文庫ホワイトハート(講談社)
- [ISBN] 978-4-06-255686-6
- 水晶の娘セリセラ 中
- [出版] X文庫ホワイトハート(講談社)
- [ISBN] 978-4-06-255701-6
- 水晶の娘セリセラ 下
- [出版] X文庫ホワイトハート(講談社)
- [ISBN] 978-4-06-255735-1
帝国の双美姫
「女戦士エフェラ&ジリオラ」に始まるハラーマ世界の、古き神々や魔がはびこる帝国創始期を舞台にした、「帝国の双美姫」サファリナ&アムディーラ、後の「美帝」である皇子ゼラフィン、魔道士グルク、そして帝国の創始者オカレスク大帝の物語です。
語り手になるのはグルク(賢き木の枝)ですが、まだ未熟者ということでルーク(小さな枝の葉)と呼ばれています。思わず「グルク老」と呼びたくなりますが、外見も精神的にもまだ子供っぽいです。オカレスク大帝に見いだされたグルクは、ある目的のために彼と行動を共にし、世界に関わっていくことになります。
- 帝国の双美姫 1
- [出版] 幻狼ファンタジアノベルス(幻冬舎コミックス)
- [ISBN] 978-4-344-81387-8
- 帝国の双美姫 2
- [出版] 幻狼ファンタジアノベルス(幻冬舎コミックス)
- [ISBN] 978-4-344-81579-7
- 帝国の双美姫 3
- [出版] 幻狼ファンタジアノベルス(幻冬舎コミックス)
- [ISBN] 978-4-344-81920-7
百星聖戦紀
三つの強国が覇権を争うヴェーダと呼ばれる豊かな地を舞台に、百人の英雄たちが活躍する、連作ヒロイックファンタジーです。三つの強国が、長く続いた争いで疲弊したために訪れた、束の間の平穏の時代……それは、商業が活性化させ、華やかな文化をもたらすと同時に、各国内部での腐敗を進行させていたのでした。この、激動の時代を間近に控えたヴェーダの地で、遠い北の大山脈の中にあるというリム・アース聖王国の〈星の乙女〉アーシュレイラに導かれ、百の星の物語がはじまります。
百の星たちとは、ヴェーダ各地のさまざまな身分や立場の老若男女……南の大国の若き将軍たちとその妹、軍の腐敗に嫌気がさして盗賊となった軍人たち、芸人の一座と義賊の一味、反乱軍の頭目とその子供たち、家出した小国の王女とお目付役の吟遊詩人、西の大国の大貴族に若き騎士たち、海の英雄と呼ばれる海賊団の首領……などなど。彼らは、ヴェーダの各地で出会い、ともに戦い、時には敵対しながら、やがてリム・アース聖王国へと集い、新たな時代を切り開いていくことになります。
- 百星聖戦紀 1 イルディガルの風雲
- [出版] 富士見ファンタジア文庫(富士見書房)
- [ISBN] 978-4-8291-2480-2
- 百星聖戦紀 2 ローゼンの天使
- [出版] 富士見ファンタジア文庫(富士見書房)
- [ISBN] 978-4-8291-2531-1
- 百星聖戦紀 3 サラディガの妖星/ル・ルーの五乱星
- [出版] 富士見ファンタジア文庫(富士見書房)
- [ISBN] 978-4-8291-2560-1
- 百星聖戦紀 4 ルーンガルドの華
- [出版] 富士見ファンタジア文庫(富士見書房)
- [ISBN] 978-4-8291-2619-6
- 百星聖戦紀 5 紅海の七星
- [出版] 富士見ファンタジア文庫(富士見書房)
- [ISBN] 978-4-8291-2660-8
- 百星聖戦紀 6 ロイエーヌの風・女神ミルラの戦士
- [出版] 富士見ファンタジア文庫(富士見書房)
- [ISBN] 978-4-8291-2782-7
- 百星聖戦紀 7 女神の涙
- [出版] 富士見ファンタジア文庫(富士見書房)
- [ISBN] 978-4-8291-2852-7
- 百星聖戦紀 8 群星、集う!
- [出版] 富士見ファンタジア文庫(富士見書房)
- [ISBN] 978-4-8291-2903-6
- シリーズ第8巻です。シリーズ1巻で、西の大国イルディガルで「双頭の鷹」と呼ばれていた二人の名将軍(もちろん二人は親友)のひとりルヴィラードが、政権争いに巻き込まれて国を脱出するという展開があったのですが(他にも重要な展開がありましたが)、この8巻では山賊とともに潜伏しているこの将軍の捕縛命令が、もうひとりの将軍アクアレードに下されます。同じ頃、南の大国ルーンガルドを追われたゴード・ジマー将軍と彼に従う騎士たち(この話は4巻と5巻)が、イルディガルへとやってきます。この二つの流れがこの巻の話の中心です(ほかにも重要な展開がいくつかあります)。6巻あたりから、星たちが集まりはじめた……という感じだったのですが、この巻でさらにそれが強まりました。次の巻では、ルヴィラードとアクアレードの再会がありそうで楽しみです。
- 百星聖戦紀 9 宿命の絆
- [出版] 富士見ファンタジア文庫(富士見書房)
- [ISBN] 978-4-8291-1356-1
- シリーズ第9弾。前回のフェリアナたちとゴート・ジマー一行の出会いに続いて、今回はアクアレードとルヴィラードの再会です。……が、それぞれの登場人物たちの間でいろいろあって、話はあまり進んでいません。次では、アーシュレイラ姫が登場とのことですので、新展開が期待できそうです。
- 百星聖戦紀 10 リム・アースの空へ!
- [出版] 富士見ファンタジア文庫(富士見書房)
- [ISBN] 978-4-8291-1743-9
- シリーズ第10巻。第1巻で引き裂かれたアクアレードとルヴィラード、そしてフェリアナがついに再会を果たしました。さらに、数々の出会いの末に、ついに「第一陣」がリム・アース聖王国に到着しました。この巻をもって、イルディガル皇国とルーンガルド帝国を舞台とする物語はひとまず完結。次の物語はベルガリューン共和国が舞台になるようです。
ゴッデス!
- ゴッデス! 1.女神さまって大変なの♪
- [出版] HJ文庫(ホビージャパン)
- [ISBN] 978-4-89425-538-8
- 神々が支配する弱肉強食の異世界に転移し、そこで「神殺し」となった女子高生たちの物語。コミカルな雰囲気で始まった話ですが、なにやら不穏な展開に……。
- ゴッデス! 2.美少年のお世話って大変なの!!
- [出版] HJ文庫(ホビージャパン)
- [ISBN] 978-4-89425-675-0
- ゴッデス! 3.最終戦争って大変なの!!!
- [出版] HJ文庫(ホビージャパン)
- [ISBN] 978-4-89425-784-9
ひかわ玲子のファンタジー私説
これは、小説ではなくてファンタジー論です。著者のファンタジー観が、様々な視点から述べられています。特に「和製ファンタジー」について、民族のアイデンティティー、異文化との関係、SFとの接点など、様々な視点から述べられているのが興味深いです。また、豊田有恒、金蓮花、小沢淳、前田珠子との対談もあります。主なテーマは、「日本人が書く異世界ファンタジー」に関してかな? これを読んでから、手元にある著者の作品を何冊かざっと読み返してみましたが、「なるほど」と思えるところがいっぱいありました。ついでに、なぜ私が前田珠子の作品が好きなのか、なんとなくわかったような気がしたりもしました。「異世界ファンタジー」がお好きな方なら、この本を読めば、これまであまり意識してなかったものが、いろいろ見えてくるかもしれません。
- ひかわ玲子のファンタジー私説
- [出版] 東京書籍
- [ISBN] 978-4-487-79416-4