山本瑤 (更新終了)

鏡の国シリーズ

鏡の国の女王陛下
[著者] 山本瑤 [イラスト] 明咲トウル
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-601357-4
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両親を亡くし、叔母夫婦の家に居候している少女ティファニーは、隣の幽霊屋敷に越してきた謎めいた老婦人ローズマリーと、年の離れた友人となります。やがてティファニーにある遺産を残して無くなったローズマリー。もう一人の遺産相続人アデルと共に、ローズマリーの残した「鏡」をのぞき込んだティファニーは、不思議な光に包まれて、世界の境界を越えたのでした。 ローズマリーの残した「遺産」に導かれ、「鏡の国」ルーファスへとやってきた少女ティファニーが、自分のやりたいことを見つけだそうとする話でしょうか。ティファニーが出会った王子シリスの、後ろ向きというかやる気のなさが、ある意味突き抜けていて素晴らしい。ティファニーを鏡の国へと連れてきた導師クインシーや、謎の猫エンブリオもなかなかよい性格してます。なにより、ティファニーとシリスの今後が楽しみです。
鏡の国の王太子殿下
[著者] 山本瑤 [イラスト] 明咲トウル
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-601387-1
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シリーズ第2巻。亡き女王の意向に従って、王太子シリンと結婚した「鏡の守護者」ティファニー。守護者としての自覚を持てないでいたティファニーに、シリスは「新婚旅行」の話を持ちかけます。しかし、シリスが提案した行き先のギアランには、かつての彼の恋人ロゼライン姫がいたのでした。 政略結婚だと割り切ろうとしていますが、割り切れないでいるティファニーとシリンの話です。この二人の微妙な距離感がどう変わっていくかがポイントです。今なおシリンに恋しているロゼラインが、自らの想いにどう向き合うのかという話でもあります。周辺登場人物では、導師クインシーと侍女のニカがなかなか良い性格していて楽しいです。また、快活なシリスの異母弟エディスですが、心の底にある想いを押さえ込んでいるようで、今後が気になるところです。
鏡の国の魔法使い
[著者] 山本瑤 [イラスト] 明咲トウル
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-601431-1
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シリーズ第3巻。シリンへの恋心を自覚したものの、彼に知られることを恐れて悶々とする日々を送るティファニー。そんな中、王宮内に流れる「王太子夫妻の不仲説」を耳にした国王陛下は、「孫の顔が見たい」と言い出し、「王太子夫妻は仲睦まじくするべし」との勅令を出したのでした。 既に結婚しているのに、まだ告白もできずにいるティファニーがポイントです。次回は「ふたりきり?の離宮編」だそうで楽しみ。
鏡の国の恋人たち
[著者] 山本瑤 [イラスト] 明咲トウル
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-601458-8
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シリーズ第4巻。「王太子夫妻は仲睦まじくするべし」との勅令によって、離宮に「赴かされる」ことになったティファニーとシリンは、そこでふたりきりの穏やかな時を過ごしていました。しかし、二人の間の距離はなかなか縮まりません。そんな中、ティファニーが離宮で見つけた黒い鏡。それは、「魔」に属するものだったのでした。 ティファニーはシリンに恋心を抱いているけど告白できず、シリンはティファニーがとても気になるけどその気持ちをどう扱えばよいのかわからない、と膠着状態が続いています。ラストでは少しは進展……したかも?
鏡の国の眠り姫
[著者] 山本瑤 [イラスト] 明咲トウル
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-601494-6
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シリーズ第5巻。魔王に命の焔を奪われたティファニー。命の焔を奪われた者が天寿を全うするために必要なものとは、相思相愛の恋人との強い想い……それを知ったシリンは、ティファニーに「恋愛をしてみないか」と持ちかけます。一方、命の焔の事を知らず、いきなり提案された「恋愛」を拒否したティファニーは、命の焔を奪われたことで次第に衰弱していくのでした。 ティファニーとシリンは危機を乗り越えて、ようやく新しい一歩を踏み出しました(ここに到達するまで長かった……)。今後、二人の関係がどう展開するのか楽しみです。
鏡の国の仮面舞踏会
[著者] 山本瑤 [イラスト] 明咲トウル
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-601531-8
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シリーズ第6巻。ようやくシリンと両想いとなったティファニー。しかし、彼らの前には、神の怒りに対する代償「ルーダンの理」という問題が立ちはだかっていました。ティファニーを愛するが故に、シリンはやがて世界の中心へと旅立つ……。それを阻止するために、ティファニーはある決断を下したのでした。 両想いになったと思ったら苛酷な展開。ルーダンの理に触れたものが支払う「代償」については、以下次巻です。
鏡の国の灰かぶり姫
[著者] 山本瑤 [イラスト] 明咲トウル
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-601568-4
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シリーズ第7巻。シリンを魔王と対峙させないためにティファニーが行った行為は、もう一人の王子エディスの出奔という結果をもたらします。そして、エディスを追おうとするティファニーを結界に閉じ込めた風の長老クインシーは、自力で精霊を召喚して脱出するように告げたのでした。 ティファニーの苛酷な旅は始まったばかり。一方で、クインシーの妹ニカが大活躍。ニカの活躍は今後も期待できそうで楽しみです。
鏡の国の魔王
[著者] 山本瑤 [イラスト] 明咲トウル
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-601608-7
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シリーズ第8巻。ティファニーはエディスとともに旅を続けてワロキエにたどり着き、謎に包まれた白の導師に相見えます。一方、妻に関する記憶を失ったシリンは、自堕落な生活を送りつつも、行方をくらませたティファニーの事を気にかけていたのでした。 ティファニーとの「夫婦喧嘩」の末に覚悟を決めたシリン。次巻でシリーズ完結です。
鏡の国の結婚式
[著者] 山本瑤 [イラスト] 明咲トウル
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-601643-8
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シリーズ最終巻。世界の中心の森で、ティファニーはついに魔王と対峙します。そして、王子シリンとエディスもまた、それぞれの信念に従って勝負に出たのでした。 エンブリオがその役割を果たし、ディファニーがおさまるべき所におさまり、そしてシリンとの結婚式(二回目)です。エディスやイアンテもそれぞれの道を歩み始めました。クインシーとニカの兄妹もさりげなく活躍してますし、魔女インドラやロゼライン姫の話も嬉しかったり。「美しいもの」のあふれる中、シリーズ完結です。

封印のエスメラルダ

世界の命運を握る秘められた出生を持つらしい、緑の瞳の少女クラウディアが主人公のシリーズです。

公女として生まれたものの、魔女の娘と呼ばれ、街外れの森でひっそりと暮らしていたクラウディアは、貴族の間に流布しているらしい「緑の瞳を得る者、奇跡と栄光を手に入れる」というエスメラルダの伝説によって、住処を失い外の世界へと引っ張り出されることになります。そして、隣国の王の庶子で、王位への野望を持つ男アドリアンに匿われた彼女は、彼に国盗りの提案を持ちかけたのでした。

こうして動き始めたクラウディアとアドリアンに、クラウディアが恋した青年で帝国の次期皇帝と目されるレオンハルト、彼の婚約者でクラウディアの異母姉エルフリーデが絡み、さらに「エスメラルダの伝説」が見え隠れしつつ、物語は進んでいきます。

封印のエスメラルダ
[著者] 山本瑤 [イラスト] 香坂ゆう
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-601116-7
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封印のエスメラルダ 夜明けを告ぐ魔女
[著者] 山本瑤 [イラスト] 香坂ゆう
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-601126-6
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侍女ファビオラと修道士エンリケが大活躍のシリーズ第2巻です。
封印のエスメラルダ 黒伯爵と野いばらの森
[著者] 山本瑤 [イラスト] 香坂ゆう
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-601198-3
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シリーズ第3巻。アドリアンとの国盗りの約束を果たすため、ある勝負に出たクラウディアは、思いがけない戦利品を手にすることになったのでした。 秘かにお気に入りの侍女ファビオラは、登場シーンは少なかったですが今回も活躍してくれました。
封印のエスメラルダ 約束の海 紺碧の絆
[著者] 山本瑤 [イラスト] 香坂ゆう
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-601229-4
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シリーズ第4巻。ソラナ一族に関わる人物が増えて、エスメラルダの伝説がまた重みを増してきました。次は帝都に乗り込むようで、クラウディア、アドリアン、エルフリーデ、レオンハルトの4人が対峙するのが見られそうです。 アドリアンへの思いを自覚しつつもそれを押し殺すクラウディアが良いです。
封印のエスメラルダ 赤薔薇の女王
[著者] 山本瑤 [イラスト] 香坂ゆう
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-601258-4
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諸般の事情でいきなり最終巻のシリーズ第5巻です。駆け足で伏線を回収して一気にラストシーンまで行ってしまいました。結末に至る道は当初の構想とは違うようですが、これでシリーズ完結です。 もっと読みたかったというのが正直なところですが、クラウディアは幸せを手に入れることができたようで、ほっとしています。

花咲かす君

花咲かす君
[著者] 山本瑤 [イラスト] たむら純子
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-600254-7
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祖先の巫女姫から神名を読む力を受け継いだものの、そのことを知らずに生きてきた女子高生・一倉葉月が主人公の物語。「花咲じじいに捕まって花びらにされてしまう」との言葉を残して昏睡状態となった同級生・真帆を目覚めさせるため、葉月は、幼い時に祖父が話してくれた、そして夢にも見た、寂れた神社の桜の古木に語りかけ、助けを求めます。そしてその夜、葉月のもとを訪れたのは、時代がかった衣装の少年――。
夜叉の恋 花咲かす君
[著者] 山本瑤 [イラスト] たむら純子
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-600294-3
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何故か本体の木に戻れなくなり、葉月のもとに居候することになった、桜の古木の神(通称「桜丸」)。その原因を探ろうとしていた葉月は、藤の木の神・穂波を連れた少年・遠沢飛翔と出会います。彼は、狂って鬼と化した神を狩る天真水穂流の一員で、最近多発していた猟奇的通り魔事件の調査をしていました。彼らから、「鬼と化す神」の事を聞かされた葉月は、最近行方をくらましがちな桜丸が、「鬼」になりつつあるのではないかと不安を抱くのでした。
水に棲む鬼 花咲かす君
[著者] 山本瑤 [イラスト] たむら純子
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-600384-1
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ある時から、水の中より現れる黒い影「水鬼」に「器」として身体を狙われるようになった葉月。そんな彼女のもとを、柚木千沙子という名の少女が訪れます。天真水穂流の巫女・花女に選ばれた者でありながら、封印されていた水鬼を逃がし、自らも水穂流の里を出てきたという千沙子。彼女は葉月に対して、水穂流の七年に一度の神事「花鎮めの大祭」と、「花女」が果たすべき事について語ったのでした。
花鎮めの巫女 花咲かす君
[著者] 山本瑤 [イラスト] たむら純子
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-600449-7
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「花女」として水穂流の里に戻った千沙子を救うため、葉月は桜の古木の神に助けを求め、水穂流を抜けた少年・遠沢飛翔とともに、熊野の菰里村へと向かいます。やがて訪れた「花鎮めの大祭」の時に、葉月は……?
蝶の約束 花咲かす君
[著者] 山本瑤 [イラスト] たむら純子
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-600589-0
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全4巻でいちおう完結した本シリーズの、番外編っぽい続編です。 前回ラストで葉月と古木の神との関係を大きく変える出来事があったのですが、それぞれの性格が変わったわけではないので何やら似たようなな展開に……(笑)。
戯れる風神 花咲かす君
[著者] 山本瑤 [イラスト] たむら純子
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-600635-4
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全4巻でいちおう完結した本シリーズの、番外編っぽい続編その2です。桜丸(仮称)との関係で悩んでいた葉月でしたが、ようやく吹っ切れたようですね。
http://www.matsubokkuri.net