〈卵王子〉カイルロッドの苦難
物語の主人公は小さな王国の王子カイルロッド。彼なんと卵から生まれたために、〈卵王子〉と呼ばれて、婚約者に何度も逃げられるなど不幸な生活をしていました。そんなある日、彼の暮らす城塞都市の住人が石に変えられるという事件が発生。何故か石化を免れたカイルロッドは、事件解決の手段を求めて旅に出ます。旅のお供は同じく石化を免れた見習い魔女のミランシャと、謎の剣士イルダーナフ……。最初は、なんとなくのんきな「諸国漫遊気」的な雰囲気を感じますが、とんでもありません。この旅においてカイルロッドは、様々な人と出会い、数多くの悲劇を乗り越えながら、自らの誕生の謎に迫っていくことになります。そして、一見無関係に見えた、様々な出来事や登場人物の関係が、カイルロッドを軸にして一つにまとまり、重大な事実……カイルロッド誕生の秘密、そして「目的」が明らかになります。こうしてカイルロッドは、最後の戦いに向けて旅立ちます。涙なしには語れない、衝撃的な物語です。
旅立ちは突然に- [出版] 富士見ファンタジア文庫（富士見書房）
- [ISBN] 978-4-8291-2447-5
- 出会いは嵐の予感
- [出版] 富士見ファンタジア文庫（富士見書房）
- [ISBN] 978-4-8291-2469-7
- 愁いは花園の中に
- [出版] 富士見ファンタジア文庫（富士見書房）
- [ISBN] 978-4-8291-2492-5
- 面影は幻の彼方
- [出版] 富士見ファンタジア文庫（富士見書房）
- [ISBN] 978-4-8291-2504-5
- 野望は暗闇の奥で
- [出版] 富士見ファンタジア文庫（富士見書房）
- [ISBN] 978-4-8291-2522-9
- 悲しみは黄昏とともに
- [出版] 富士見ファンタジア文庫（富士見書房）
- [ISBN] 978-4-8291-2539-7
- 微笑みはかろやかに
- [出版] 富士見ファンタジア文庫（富士見書房）
- [ISBN] 978-4-8291-2561-8
- やさしさは風の調べ
- [出版] 富士見ファンタジア文庫（富士見書房）
- [ISBN] 978-4-8291-2586-1
- 思い出はいつまでも
- [出版] 富士見ファンタジア文庫（富士見書房）
- [ISBN] 978-4-8291-2606-6
メルヴィ＆カシム
顔はいいが性格は悪く、浪費家で、強大な魔力の持ち主だけど、破壊魔で、依頼を失敗させてばかりいる、女性にはやさしいが男には冷たい魔法使いメルヴィと、彼に拾われて弟子入りしたものの、魔法の一つも教えてもらえず、家政夫がわりに扱われている少年カシムの物語。なお「メルヴィ＆カシム」というシリーズ名になってますが、話はすべてカシムの一人称で語られます。コミカルに始まり、コミカルに終わりますが、展開はかなり重いです。
- 幻想封歌
- [出版] 富士見ファンタジア文庫（富士見書房）
- [ISBN] 978-4-8291-2391-1
- 銀の魔女
- [出版] 富士見ファンタジア文庫（富士見書房）
- [ISBN] 978-4-8291-2468-0
- いかなる星の下に
- [出版] 富士見ファンタジア文庫（富士見書房）
- [ISBN] 978-4-8291-2556-4
- 未来は君のもの
- [出版] 富士見ファンタジア文庫（富士見書房）
- [ISBN] 978-4-8291-2644-8
- 明日はきっと晴れ！
- [出版] 富士見ファンタジア文庫（富士見書房）
- [ISBN] 978-4-8291-2684-4
- 六花の舞う頃に
- [出版] 富士見ファンタジア文庫（富士見書房）
- [ISBN] 978-4-8291-2942-5
- かなり久しぶりのシリーズ第６巻……なのですが、これって外伝ですね。カシム君が出てきません。アドルファスが主人公の「六花の舞う頃に」と、ルカスが主人公の「告白」の２編が収録されています。時期的には、それぞれ５巻の後と、１巻の前です。「六花の舞う頃に」は、文は三人称ですが、いつもの調子で話が進みます。アドルファスとその部下の三人組とのドタバタを通して(?)、彼とメルヴィとの関係(?)が語られます。「告白」は、ルカスの一人称。１巻の結末を知ってるだけに……重いですな……。
道士リジィオ
父親の遺言とともに残された借金の返済のために、旅を続ける二十六歳の道士リジィオの不幸な物語。道士としては優秀なのに、受けた依頼は変なものが多くてなかなか金にならず、やっと金になったと思えば、借金取りスティン（ちなみにリジィオの幼なじみ）に根こそぎ取られる日々が続きます。さらに道中には、押し掛け弟子の少女、笑い上戸の獣人、道士の幽霊などが加わり、リジゥオの不幸(?)は増えていきます。ノリはコミカルですが、リジィオの受ける依頼は結構「重い」ものが多く、衝撃的な結果に終わるものも少なくありません。リジィオの損な性格がなかったら、かなり暗いシリーズになってしまうでしょう。なお、シリーズはすべて短編集で、途中の巻からでも読めます。
- 青の化石
- [出版] 富士見ファンタジア文庫（富士見書房）
- [ISBN] 978-4-8291-2413-0
- 夢みる佳人
- [出版] 富士見ファンタジア文庫（富士見書房）
- [ISBN] 978-4-8291-2545-8
- 煌の輪舞曲
- [出版] 富士見ファンタジア文庫（富士見書房）
- [ISBN] 978-4-8291-2736-0
- 刻の静寂
- [出版] 富士見ファンタジア文庫（富士見書房）
- [ISBN] 978-4-8291-1309-7
リュシアンの血脈
リュシアンの血脈 夜よりほかに知るものはなく- [出版] スニーカー文庫（角川書店）
- [ISBN] 978-4-04-413827-1
- 闇に封じられていた妖魔を解き放ち、世界を混乱に陥れた大魔道師リュシアン。その血を引くが故に、妖魔と人間の魔術師を引き寄せてしまう青年レイスファンが主人公。自らに流れるリュシアンの血を厭い、それを絶つ方法を求めて妖魔ヴァルと契約したレイスファンの、不幸な旅の物語です。
リュシアンの血脈 ２ 夜を往くは影の旋律- [出版] スニーカー文庫（角川書店）
- [ISBN] 978-4-04-413828-8
- シリーズ第２巻。高位の妖魔が登場。レイスファンとヴァルの旅は、惨劇を交えつつ続きます……。
リュシアンの血脈 ３ 夜にたゆたう夢の柩- [出版] スニーカー文庫（角川書店）
- [ISBN] 978-4-04-413829-5
- シリーズ第３巻。高位の妖魔に右腕を奪われたリュシアンのために、義手を用意しようという魔法医療師マラキ。招かれてマラキの住む島を訪れたリュシアンは、そこで平和な姿に隠された秘密を知ったのでした。
リュシアンの血脈 ４ 夜は去りゆく刻の聖域- [出版] スニーカー文庫（角川書店）
- [ISBN] 978-4-04-413830-1
リュシアンの血脈 ５ 夜の彼方からはじまる永遠- [出版] スニーカー文庫（角川書店）
- [ISBN] 978-4-04-413831-8
- シリーズ最終巻。イルマリネンの都での妖魔ラウームスとの戦いを通して、レイスファンは、大魔道師リュシアンと賢者ボエルの関係、妖魔ヴァルの目的、かつて起こった出来事の真相を知ったのでした。そしてリュシアンに贈られた予言は成就し、一つの時代が終わります。
