三浦真奈美 (更新終了)

異端者シェン

教会が大きな権力を持ち、人々が最も恐れるのが「異端」と呼ばれること、という国(世界?)が舞台の異世界ものです。教会の異端審問によって藩王が処刑されたハイデラバードという地で、「聖なる矢」により、新たな藩王に選ばれた少女の物語。この「聖なる矢」とは、次に藩王となるべき者の家に、神が放つとされる矢のことで(実際には、教会が、都合の良い人物を藩王に据えるために利用している)、手違いから矢が刺さった家にいたのが、シェンという名の少女だったのです。しかし、藩王になることができるのは男だけとされていたため、シェンは性別を偽って都に向かうことに……と思ったら、どうもシェンは自分自身を女とは思っていない、風変わりな少女のようです(この話の重要なポイントみたい)。女の藩王は「異端」とされるこの国で、幼なじみの少年ダートとともに藩都に入ったシェン。そこで彼女を待ち受けるのは……? あとがきによると「のしあがり系」とのこと。教会に支配された世界が重苦しい話ですが、シェンはそれを変革する存在になるのでしょうか?

異端者シェン1 聖なる矢
[著者] 三浦真奈美 [イラスト] 船戸明里
[出版] A-NOVELS(エンターブレイン
[ISBN] 978-4-7577-0017-8
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