駒崎優 (更新終了)

足のない獅子

足のない獅子
[著者] 駒崎優 [イラスト] 岩崎美奈子
[出版] X文庫ホワイトハート講談社
[ISBN] 978-4-06-255375-9
Amazon.co.jp
十三世紀のイギリスで、あちこちで事件に首を突っ込んでは、悪智恵を武器にそれを解決し、小金を稼いでいる貴族の子弟、リチャードとギルフォード。生まれたときに母親を亡くし、貴族の叔父に引き取られたリチャードは、独立資金と称して金儲けにいそしんでいます。また、二つの荘園を持つ領主の跡取り息子であるギルフォードは、リチャードの幼なじみであり、息の合った「悪ガキ」ぶりを見せてくれます。なお、話の展開に、それほど派手なところはありませんが、生活感あふれる騒動とちょっとした推理が楽しめます。主人公以外の登場人物では、ギルフォードの厳格な祖母アンジェラ(「杖の一撃」が強烈)と、「リチャードの将来に投資しに来た」という新任司祭ジョナサンが印象的です。それにしても、リチャードって……愛されてますね。
裏切りの聖女 足のない獅子
[著者] 駒崎優 [イラスト] 岩崎美奈子
[出版] X文庫ホワイトハート講談社
[ISBN] 978-4-06-255394-0
Amazon.co.jp
シリーズの第2作目です。新登場人物、新任司祭のジョナサンが、これまた悪知恵の働くお人です(笑)。ジョナサンは、「リチャードの将来に投資しに来た」というのですが、さて……? 今回も、細かいところで笑えます。武器庫の天井の穴と、鹿の毛皮と、アンジェラおばさまの杖の一撃と、不幸な乳母のアグネスと……。
一角獣は聖夜に眠る 足のない獅子
[著者] 駒崎優 [イラスト] 岩崎美奈子
[出版] X文庫ホワイトハート講談社
[ISBN] 978-4-06-255411-4
Amazon.co.jp
シリーズの第3作目です。毎年、クリスマスのワインを運んでくる商人が死体で発見され、リチャードとギルフォードが(ワインを一番の目的に)犯人捜しに奔走します。しかし、この事件にはリチャードの父親という存在が、深く関わっていたのでした……。リチャードって、愛されてますね。なお今回も、ジョナサンが一番の知能犯だったような気がします(笑)。
火蜥蜴の生まれる日 足のない獅子
[著者] 駒崎優 [イラスト] 岩崎美奈子
[出版] X文庫ホワイトハート講談社
[ISBN] 978-4-06-255434-3
Amazon.co.jp
シリーズの第4作目。今回の依頼主は堅物の執行長官ヒューバートで、問題となっているのは、彼の知人の息子ポール。ポールは領主の跡取りだというのに、錬金術にうつつを抜かし、家を出てしまったというのです。そんな彼の目を覚まさせてくれ……というのが依頼の内容。これに対して、リチャードとギルフォードが立てた作戦は、司祭ジョナサンや、青銅細工師のイアン、ナタリーの娼館の面々、犬飼いの息子ガイまで巻き込んだ大掛かりなものだったのでした。ところがこの作戦、途中まではほぼ予定通りに進んでいたのですが、あるときから変な方向に話が流れ始め、次第に収拾がつかない事態に……(笑)。関係している人物が多いだけに、ドタバタの規模も大きく、今まででは一番笑えました。特にラストは……。
豊穣の角 足のない獅子
[著者] 駒崎優 [イラスト] 岩崎美奈子
[出版] X文庫ホワイトハート講談社
[ISBN] 978-4-06-255456-5
Amazon.co.jp
シリーズの第5作目。今回の主役は赤ちゃん×3です。ブラッドフィールドの館に預けられることになった親戚の赤ちゃんと、小姓のトビーがなぜか森で拾ってきた赤ちゃんと、一人の女が「領主の息子だ」と館に押し付けた赤ちゃん。当然(笑)、子守はリチャードとギルフォードとトビーの仕事。しかし、ある夜、館に赤子(の誰か)の命を狙う者が侵入し、事態は一気に緊迫。調査に乗り出すリチャードとギルフォードでしたが……。今回は、第4巻のような「大人数でのドタバタ」はなく、笑いも少なめでした。そのぶん、リチャードとギルフォードの描写が多くなってます。騎士見習いでいる期間も、残り少なくなっているようで、そろそろリチャードの今後が気になるところですが……さて?
麦の穂を胸に抱き 足のない獅子
[著者] 駒崎優 [イラスト] 岩崎美奈子
[出版] X文庫ホワイトハート講談社
[ISBN] 978-4-06-255479-4
Amazon.co.jp
シリーズの第6作目、今回は「ウェールズ出張編」です。国王の遠征に、父ハロルドの従者として参加したギルフォードと、その従兄弟リチャード。この二人が、沼地で拾ったのが「人間の手首(指輪つき)」……ということで、今回はとりあえず殺人ミステリーです。ジョナサンとかトビーとかのいつもの面々がいないのでちょっと寂しいですが、ギルフォードの父ハロルドの素顔が結構新鮮でした(そんなたいしたものではありませんが、普段は出番が少ないので)。
狼と銀の羊 足のない獅子
[著者] 駒崎優 [イラスト] 岩崎美奈子
[出版] X文庫ホワイトハート講談社
[ISBN] 978-4-06-255507-4
Amazon.co.jp
シリーズの第7作目。今回は「不機嫌なジョナサン」の話です(ちょっと違うかも)。不機嫌の原因は、彼の兄ケネスが護衛を担当する馬車が襲撃された事でした。無傷で帰ってきたケネスは盗賊の手引きをしたと疑われ、ジョナサンはそのとばっちりを食らうことになってしまったのでした。これとは別件で、父親が何者かに連れ去られたという少年の頼みを聞いて、その父親探しに協力していたギルフォードとリチャードは、このジョナサンの依頼も引き受けることになります。が、この二つの事件には(やっぱり)つながりがあったのでした。今回は割とあっさりした展開でした。前回出番がなかったジョナサンが見物です。
開かれぬ鍵抜かれぬ剣 上 足のない獅子
[著者] 駒崎優 [イラスト] 岩崎美奈子
[出版] X文庫ホワイトハート講談社
[ISBN] 978-4-06-255530-2
Amazon.co.jp
開かれぬ鍵抜かれぬ剣 下 足のない獅子
[著者] 駒崎優 [イラスト] 岩崎美奈子
[出版] X文庫ホワイトハート講談社
[ISBN] 978-4-06-255542-5
Amazon.co.jp
シリーズ第8作目。突如として、リチャード&ギルフォードに大きな危機が訪れます。国王の従兄弟であり、リチャードの異母兄でもあるコーンウォール伯が、シェフィールド(リチャードたちのいるブラッドフィールドの近所)を訪問するというのです。さらに、リチャードの生死にも関わるこの訪問の直前、シェフィールドやブラッドフィールドの住人たちと何かと仲の悪い近隣の領主ベインズが、突如としてシェフィールドに侵攻します。この危機を、リチャード&ギルフォードは、どうやって乗り切るのでしょうか……? なお、これまでとは雰囲気の異なるタイトルの意味は、最後に明らかになります。この巻をもって、このシリーズはいちおう完結とのことです。
晴れやかな午後の光 足のない獅子
[著者] 駒崎優 [イラスト] 岩崎美奈子
[出版] X文庫ホワイトハート講談社
[ISBN] 978-4-06-255562-3
Amazon.co.jp
シリーズの主要登場人物の過去の物語を収録した短編集です。ギルフォードの父ハロルドと母キャサリンが、アンジェラという障害をいかにして乗り越えたかという話「結婚」、若き日のジョナサンの活躍(?)の話「叙任」、トビーがリチャード&ギルフォードと一緒に初めて悪いこと(笑)をした話「宝物」、ガイの初仕事(?)の話「掏摸」の4編が収録されています。個人的には、キャサリンが意外と行動的で気に入ってます。さすがはギルフォードの母親。

黄金の拍車

この「黄金の拍車」は、「足のない獅子」シリーズの続編(続シリーズ)です。これまでと同じように事件に巻き込まれたリチャード&ギルフォードが、その解決のためにトビーをお供に奔走します。

黄金の拍車
[著者] 駒崎優 [イラスト] 岩崎美奈子
[出版] X文庫ホワイトハート講談社
[ISBN] 978-4-06-255623-1
Amazon.co.jp
騎士に叙任され、ストックスブリッジの領主となったリチャードは、さっそく(?)城の地下牢で白骨死体を見つけてしまいます。その死体が持っていた、凝った意匠のブローチと、金でできた拍車を手がかりに、リチャードは死体の身元探しをすることを考え始めます。一方、ストックスブリッジの隣のブラッドフィールドで、同じく騎士に叙任されたばかりのギルフォードは、怪しい男がストックスブリッジに向かったという話を聞きつけて、トビーをお供にストックスブリッジに出かけることに。こうして、いつものように白骨死体の謎解きが始まります(笑)。正式に騎士になったリチャード&ギルフォードですが、結局これまでと同じような事件に巻き込まれています(同じように事件に首を突っ込んでいる、とも言えます)。シェフィールドの面々ももちろん登場してますが、特にジョナサン司祭……今回もやってくれました(笑)。
白い矢 黄金の拍車
[著者] 駒崎優 [イラスト] 岩崎美奈子
[出版] X文庫ホワイトハート講談社
[ISBN] 978-4-06-255653-8
Amazon.co.jp
針は何処に 黄金の拍車
[著者] 駒崎優 [イラスト] 岩崎美奈子
[出版] X文庫ホワイトハート講談社
[ISBN] 978-4-06-255678-1
Amazon.co.jp
花嫁の立つ場所 黄金の拍車
[著者] 駒崎優 [イラスト] 岩崎美奈子
[出版] X文庫ホワイトハート講談社
[ISBN] 978-4-06-255710-8
Amazon.co.jp
麦とぶどうの恵みより 黄金の拍車
[著者] 駒崎優 [イラスト] 岩崎美奈子
[出版] X文庫ホワイトハート講談社
[ISBN] 978-4-06-255832-7
Amazon.co.jp
エニシダの五月 黄金の拍車
[著者] 駒崎優 [イラスト] 岩崎美奈子
[出版] X文庫ホワイトハート講談社
[ISBN] 978-4-06-255895-2
Amazon.co.jp

ダルリアッド

ダルリアッド 駆け抜ける蒼き宿命
[著者] 駒崎優 [イラスト] 小田切ほたる
[出版] ビーンズ文庫角川書店
[ISBN] 978-4-04-446501-8
Amazon.co.jp
闘神ルーグの気紛れによって、死にかけていたところを助けられ、永遠の命を与えられた青年。ルーグに自らの名を名乗ることを拒んだことから、トゥーレ(嘆き)と呼ばれるようになった青年の望みは、滅ぼされた彼の一族のもとにゆくこと。しかし、ルーグがそれを許すことはありませんでした。それから半年後、再び地上に降りたトゥーレの脳裏にかつての悲劇が蘇り、やがてトゥーレはルーグに、一族を滅ぼしたヴィニコーン族の王を殺すことが望みだと告げます。ルーグはこの願いを受け入れ、こうして神の介入による人間たちの戦いが始まったのでした。
ダルリアッド 野望の果て
[著者] 駒崎優 [イラスト] 小田切ほたる
[出版] ビーンズ文庫角川書店
[ISBN] 978-4-04-446502-5
Amazon.co.jp
いまだに闘神ルーグを拒み続けるトゥーレ。彼の唯一の慰めとなっていたのが、かつて彼が森で拾った子供レイバートの成長を見守ること。実の父親によって殺されようとしていたレイバートは、トゥーレによって子のない夫婦に預けられ、一人前の戦士に育ちつつあったのでした。しかし、レイバートの存在は、結果として闘神ルーグの弱点となり、やがて神族の争いに利用されてしまうことに……。今回もトゥーレの幸せは遠いようです。果たしてルーグはトゥーレに名前を教えてもらえる日は来るのでしょうか?
ダルリアッド 謳われぬ夢
[著者] 駒崎優 [イラスト] 小田切ほたる
[出版] ビーンズ文庫角川書店
[ISBN] 978-4-04-446503-2
Amazon.co.jp
ある悲劇の後、長い間避けてきた一族の眠る地を再び訪れたトゥーレは、かつて彼が王に据えた若者ロクレインとよく似た容貌の王ビースティンを見いだします。そこで、王の一族にゆかりがある者として暮らし始めたトゥーレに、ビースティンは海の向こうからやってきた侵略者についての話を持ちかけたのでした。一方、大神バロルをはじめとする神々は、その力が衰えるという前代未聞の事態に危機感を募らせていました。そして、トゥーレと闘神ルーグは、海の向こうからの侵略者と神々の力の喪失との関係に気づいたのでした。この巻でシリーズ最終巻。ダルリアッドとルーグの幸せは……?
http://www.matsubokkuri.net