屋根裏の姫君
屋根裏の姫君- [出版] コバルト文庫（集英社）
- [ISBN] 978-4-08-614472-8
- あとがきによると、香山版・シンデレラ姫の「青春サクセスストーリー」とのことです。主人公は貿易商の館の屋根裏部屋に住む少女・美春。街の人々には愛されている美春でしたが、館には意地悪な継母と義姉ふたりがいました。あるとき、変わり者の王子さまが開いた舞踏会にただ一人、連れていってもらえなかった美春。そんな美春の前に現れたのは、彼女の名づけ親の仙女。十二時までの魔法をかけてもらった美春は……？ これって完全に上下巻の「上巻」ですね。この巻では、登場人物それぞれが抱いている想いがうまく相手に伝わらず、状況はどんどん悪化して、全体的に不幸になってます。この続きは続編（というより下巻）の「裸足の花嫁」で……。
裸足の花嫁- [出版] コバルト文庫（集英社）
- [ISBN] 978-4-08-614526-8
- …………というわけで、「ガラスの靴をはいた少女」の続きです。美春と継母と義姉たちの関係を繋ぎ止めていた父親が、乗っていた船の遭難によって行方不明になり、事態は最悪の方向へ……。と思いきや、美春の意外な提案により、美春と義姉たちの奮戦が始まります。そして、美春と王子さまの行く末は……？ 予告どおりの大団円で、きっちり完結してます。美春は裸足で走るのです。
森の祈り
森の祈り 〜花冠の姫君- [出版] コバルト文庫（集英社）
- [ISBN] 978-4-08-614612-8
- 敵対する貴族カザール家によって滅ぼされたトレア家の、たった一人の生き残りであるアンナリーゼ姫。異教の神が住むという王国のはての森へと送られた彼女は、そこで二人の少年ジャンとセスに出会います。彼らに本を読んで聞かせたことがきっかけとなって、アンナリーゼは村の子供たちに「先生」と慕われるようになっていきます。こんな彼らの平穏な生活を一変させたのが、朽ちかけた館で養われていた少女イズリーンとの出会いでした……。
森の祈り 〜太陽の恋・月の恋- [出版] コバルト文庫（集英社）
- [ISBN] 978-4-08-614687-6
- ……というわけで、続編（というか後編）です。「花冠の姫君」より七年後、カザール家に奪われた王国の奪還に向けて動き出す人々の物語。もちろんそこには、いろんな恋があったりします。が、この展開は…………カバーイラスト（遠藤さつき）の雰囲気からは予測が難しいかもしれません。この結末だと、続編も書けそうですけど、どうなんでしょうね。
