シャリアンの魔炎
シャリアン聖国の伯爵家の長男で聖騎士のアリエス、彼と同じ剣の師に学んだ下級貴族の娘リリーベル、公爵家の令嬢で女性だけの騎士団を結成したリリーティグ、そして異民族の戦士でシャリアンの貴族を滅ぼす誓いを立てている青年ルァズが主要登場人物です。神出鬼没で貴族たちを殺す「獣」、望まぬ輿入れのさなか賊に襲われたところをルァズに助けられ、彼と行動を共にするようになったリリーベル、行方不明となったリリーベルを案じながらも「獣」を阻止しようと奔走するアリエス、アリエスに想いを寄せつつ、シャリアンの腐敗を許せず騎士団を率いるリリーティグ。十年前に行われ、あまりにも多くの傷跡を残して「獣」を生み出すもととなった南方遠征を背景に、シャリアン聖国で動き出した若者たちの物語です。
シャリアンの魔炎
- [出版] コバルト文庫(集英社)
- [ISBN] 978-4-08-600236-3
シャリアンの魔炎 2
- [出版] コバルト文庫(集英社)
- [ISBN] 978-4-08-600334-6
シャリアンの魔炎 3
- [出版] コバルト文庫(集英社)
- [ISBN] 978-4-08-600422-0
シャリアンの魔炎 4
- [出版] コバルト文庫(集英社)
- [ISBN] 978-4-08-600505-0
シャリアンの魔炎 5
- [出版] コバルト文庫(集英社)
- [ISBN] 978-4-08-600727-6
薔薇の剣
ラグランド王国騎士団において、たった二人だけに許される騎士の中の騎士の証……「薔薇の紋章」。騎士スターリングとクラウスは幼い頃に、薔薇の騎士になるという誓いをたてた仲でした。名家に生まれたスターリングと、爵位を金で買った男の養子にされた出身地不明の異邦人クラウス……彼らは幼い時からの友情で結ばれていました。そして、誓いの通り薔薇の騎士となった二人。しかし、彼らは王国の覇権争いに巻き込まれ、政治の道具として利用されてしまうことになります。さらに、そこに外国の急激な情勢変化が追い打ちをかけ……。
裏で進行する陰謀の数々、地下組織の権力闘争、クラウスの出生の謎と異民族の反乱の関係……。しかし、どんな苦難のもとにあっても「愛と友情」は不滅なのです。最初から最後まで続くドラマチックな展開が、とても爽快なシリーズです。
薔薇の剣
- [出版] コバルト文庫(集英社)
- [ISBN] 978-4-08-614172-7
薔薇は復讐の印
- [出版] コバルト文庫(集英社)
- [ISBN] 978-4-08-614202-1
薔薇の結婚
- [出版] コバルト文庫(集英社)
- [ISBN] 978-4-08-614241-0
血に染まる薔薇
- [出版] コバルト文庫(集英社)
- [ISBN] 978-4-08-614264-9
薔薇の帰還
- [出版] コバルト文庫(集英社)
- [ISBN] 978-4-08-614295-3
薔薇王の時代
- [出版] コバルト文庫(集英社)
- [ISBN] 978-4-08-614328-8
偽りの薔薇は咲く
- [出版] コバルト文庫(集英社)
- [ISBN] 978-4-08-614365-3
不滅の薔薇
- [出版] コバルト文庫(集英社)
- [ISBN] 978-4-08-614399-8
人知らずの森のルーナ
広大な人知らずの森に、幼いときからひとりで住んでいる少女ルーナは、不思議な力を持っていました。ルーナはある日、妖魔の呪いにより「生きていて死んでいる者」とされていた古代帝国の青年グーリアスと出会います。グーリアスは、海の妖魔ライビュートに囚われた妹クレーレの魂を救うため、ルーナに助けを求めてきたのでした。こうしてルーナは、生まれ育った森を離れ、グーリアスとともに海へ向かうことになります。そして、この海の妖魔ライビュートとの対決を通して、ルーナとグーリアスは、互いにひかれあうようになります。
再び人知らずの森の戻ったルーナは、グーリアスにかけられた呪いを解く方法を探し始めますが、手がかりはなかなか得られませんでした。しかしルーナは、ある事件がきっかけとなって出会った双子の姉ソレイユや地の妖魔グランディアスなどの協力を得て、少しずつ呪いを解く方法に迫っていきます。ところが、不安定な存在であるグーリアスには、消滅の時が近づいていたのでした。ルーナは無事、グーリアスの呪いを解くことができるのでしょうか?
どことなく、翻訳ファンタジーの雰囲気を感じる作品です。クライマックスは、好みが分かれるかもしれません(ちなみに私はこういうのは好きです)。
人知らずの森のルーナ
- [出版] コバルト文庫(集英社)
聖女ソレイユ
- [出版] コバルト文庫(集英社)
青き妖魔の玩具
- [出版] コバルト文庫(集英社)
世界の果ての城
- [出版] コバルト文庫(集英社)
鉛姫
鉛色の瞳をもつ「鉛姫」をめぐる「現在」「過去」「未来」の三つの物語、そして冬の女王スゥノーリアと、炎の精霊神インフラー・トスとの長い戦いの物語です。
「鉛姫」……「冬の女王」の生まれ変わりであるマリアと、「氷の王」ヴラムスの生まれ変わりであるアタナスの物語です。冬の女王と氷の王が統治した、ヴァルタラート王国の最期の物語でもあります。
「氷の王」……精霊が人間の身近に存在していた時代、精霊界を追放された精霊神・冬の女王スゥノーリアと、人間から精霊神として生まれ変わり、氷の王となったヴラムスの物語。ヴァルタラート王国の誕生の物語でもあります。
「狩人姫」……精霊の存在はほとんど忘れられた時代、アタナスとマリアの血をひく少女エリスの物語です。これより後、科学の時代がはじまることになります。
このシリーズも、どことなく翻訳ファンタジーの雰囲気を感じます。全体的には「鉛色」から連想されるような、寒くて重苦しい雰囲気の作品ですが、ラストでは暖かいものを感じることができるでしょう。
灰髪姫と七人の醜男
タイトルから想像できる通りの話をベースにした作品です。隣国ルイス家の突然の侵攻によって滅びたグラス家。たった一人生き延びた姫シンディアは、その緑の黒髪に灰を塗りつけて庭働きになりすまし、王家から巡察士が派遣されるのを待ち続けます。やがてやってきた巡察士は美形の王子で、シンディアは一目で恋をしてしまいますが、それはルイス家の母娘も同様でした。そして、王子が開催した舞踏会でシンディアは……? 悪役が絵に描いたような悪役です。さらに、「夜中の十二時以降」の展開が強烈。拳に手斧にボウガンが露骨に痛い……。
灰髪姫と七人の醜男
- [出版] コバルト文庫(集英社)
- [ISBN] 978-4-08-614708-8