須賀しのぶ (更新終了)

流血女神伝

世界を秩序のもとに統治しようとする神々によって封じられたという、すべての神々の母にして破壊神でもあるザカリア流血女神。この女神に付き従っていた鳥リシクの、切り落とされた片翼から生み出されたとされる大陸テナリシカが舞台です。

猟師の娘だったはずの少女カリエのたどる数奇な運命(常人十人分ぐらいの(笑))を中心にした老若男女入り乱れての群像劇で、さらにその背後に神々が絡んで物語は展開していきます。あちこちの読書系サイト等で「ジェットコースターノベル」と書かれている通り、先の読めない怒濤の展開のシリーズです。

流血女神伝 帝国の娘 前編
[著者] 須賀しのぶ [イラスト] 船戸明里
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-614607-4
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主人公は、テナリシカ大陸西部にあるルトヴィア帝国の辺境で、猟師の家で育った少女カリエ。ある雪の日、十四歳のカリエは唐突に、父親には「狩りに行け」と言われ、母親には売り物にするはずの刺繍入りの外套を着ていくようにと言われます。両親の言葉に不安を感じながら村の外に出た彼女は、突然姿を現したエディアルドと名乗る貴族風の青年によって気絶させられ、連れ去られます。そして、目覚めたカリエに突き付けられた要求とは、病に臥せっているという帝国の第三皇子アルゼウスの影武者になれ、というものでした。カリエは、エディアルドが溺愛するアルゼウス皇子とうりふたつだったのです。
流血女神伝 帝国の娘 後編
[著者] 須賀しのぶ [イラスト] 船戸明里
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-614630-2
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皇子として振る舞うための特訓をエディアルドから受けたカリエは、皇位継承者として帝都へ、さらには、皇子たちに教育を行うための皇子宮へと向かうことになります。そして、皇子宮でカリエを待ち受けていたのは、文武両道に秀でた第一皇子ドミトリアス、もの静かで心優しい第二皇子イレシオン、傲慢な第四皇子ミューカレウスの三人でした。こうしてカリエの、皇子宮での生活が始まります。しかし、本物のアルゼウス皇子の病状は確実に悪化していました。そして、エディアルドの様子から、「その時」が来たことを知ったカリエは……? 主人公カリエの、アルゼウス皇子として振る舞う姿と、十四歳の少女として振る舞う姿の取り合わせが魅力的です。カリエとエディアルドの複雑な関係も興味深いです。カリエは、これからどんな道を歩み、この世界に何をもたらすのか……。今後のシリーズ展開が楽しみな、とても気合いの入った作品です。
流血女神伝 砂の覇王 1
[著者] 須賀しのぶ [イラスト] 船戸明里
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-614692-0
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流れ者にも寛大だといわれる国、ユリ・スカナに向かって旅をするカリエとエディアルド。しかし、護衛であったエディアルドが高熱で倒れてしまい、仕方なく立ち寄った貧しい村で、カリエは運命の転機を知らせるという神鳥リシクの夢を見ます。そしてカリエが目覚めたとき……? まだ序盤ということもあってか、表面的には情勢に大きな動きはありません。が、カリエとエディアルドは、さっそく予想もしなかったような状況に追い込まれています。でも、この二人のこと、その状況を甘んじて受け入れそうもないんですよね。
流血女神伝 砂の覇王 2
[著者] 須賀しのぶ [イラスト] 船戸明里
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-614720-0
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シリーズ全体では4巻目になる、「砂の覇王」の第2巻。エティカヤの第二王子バルアンの後宮に、奴隷として入れられることになったカリエ。そこでカリエはバルアンの妃妾の座を目指して、同時に後宮に入った少女サジェと争うことに。サジェは恨みから、バルアンの軍に入れられたエディアルドの失脚を狙っており、カリエは何としてもそれを阻止したかったのです。でも、やっぱりカリエの性格では妃妾は……。一方、ルトヴィア帝国では、まもなく皇帝となるドミトリアスと、ユリ・スカナのグラーシカ王女が、色気の無い面会。他にも、いろんな人物があちこちで意味深げに登場していて、今後どのようにカリエたちに関わってくるのかが楽しみです。現時点で、カリエたちの運命を握っているのはバルアン王子ですが、食えない人ですね〜。今後、どんな顔を見せてくれるのか、こっちも楽しみです。あと、神々や世界についても、謎めいた記述がいろいろあって興味深いです。しかし、今回の結末……こういう所で終わるとは。
流血女神伝 砂の覇王 3
[著者] 須賀しのぶ [イラスト] 船戸明里
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-614781-1
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シリーズ全体では5巻目になる、エティカヤ編「砂の覇王」第3巻です。「砂の覇王2」の結末は「こんなところで終わるな〜」でしたが、今回はその続きからです。エティカヤ第二王子バルアンの気紛れ(……?)によって、当面の危機を脱したカリエですが、やっぱり性格は変わるはずもないですね。今回も笑えます。あと、エティカヤ以外の国でも、いろいろ大きな動きはありますが、全体的には「中休み」的な印象を受けました。ドミトリアス&グラーシカとか、怪しいサルベーンとか、いろいろ話はありますが……。
流血女神伝 砂の覇王 4
[著者] 須賀しのぶ [イラスト] 船戸明里
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-614815-3
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シリーズ全体では6巻目になる、エティカヤ編第4巻です。カリエがエティカヤに来ておよそ一年。最近はバルアンの小姓をしているカリエ(もちろん男装)は、バルアンに同行してルトヴィア帝国に向かうことになります。ルトヴィアでは、ドミトリアスとグラーシカの婚礼、およびドミトリアスの戴冠式が近づいており、バルアンもそれに出席することになったのです。ドミトリアスにも再会できると言われ、無邪気に喜ぶカリエでしたが…………バルアン、やってくれましたね。これを受けて、誰がどう動くのか続きが楽しみです。他にも、グラーシカの足を「もみもみ」するドミトリアス、さらに怪しいサルベーン、相変わらず出番が少ないけど次にどう動くか気になるエディアルドなど、いろいろと興味深い場面がありました。
流血女神伝 砂の覇王 5
[著者] 須賀しのぶ [イラスト] 船戸明里
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-600038-3
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シリーズ全体では7巻目になる、エティカヤ編第5巻です。バルアンの策略によって、ルトヴィア宮廷で「衝撃的デビュー」を飾らされたカリエでしたが、今度はサルベーンによって衝撃的事実(?)が明らかに……。が、これによってバルアンがカリエを見る目が少し変わったようです。カリエも立場を利用されるだけでなく利用することも考え始めて、二人の関係も変わってきました。一方、ザカール人とザカリア流血女神の関係や、時折出てくる「花嫁」という言葉(前から出てましたが)など、いろいろ気になる謎もあります。
流血女神伝 砂の覇王 6
[著者] 須賀しのぶ [イラスト] 船戸明里
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-600065-9
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シリーズ全体では8巻目になる、エティカヤ編第6巻です。海路でエティカヤの首都リトラに向けて出発したバルアンたちは、さっそく海賊に襲撃されます。しかし、それは「自殺行為に等しいリトラ行き」を避けるためのバルアンの偽装工作でした。というわけで、前から何度か話題になっていたトルハーンのもとで、何故かそこにいたラクリゼと一緒に、カリエは海賊をやってます。一方で彼らのもとには、トルハーン討伐とバルアン捜索の任務を受けたルトヴィア帝国の艦隊が迫りつつあったのでした。(今回の私のお気に入りは、「ずっこけラクリゼ」です。戦闘の時に転ばないのは、やっぱり女神の報酬なんでしょうか……?)
流血女神伝 砂の覇王 7
[著者] 須賀しのぶ [イラスト] 船戸明里
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-600105-2
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シリーズ全体では9巻目になる、エティカヤ編第7巻です。トルハーン率いる海賊は帝国艦隊に敗れ、カリエは帝国艦隊旗艦に拾われてルトヴィアへと戻ることになります。バルアン王子(行方不明)の正妃カザリナとして、またギウダ最後の皇女として、カリエはロゴナ宮へと入りますが、皇帝派と反皇帝派が勢力争いを繰り広げているロゴナ宮において、カリエの持つ肩書きには大きな意味がありました。ここでカリエは、ある決断を迫られることに……? そろそろエティカヤ編も終わりが近いようです。
流血女神伝 砂の覇王 8
[著者] 須賀しのぶ [イラスト] 船戸明里
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-600147-2
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シリーズ全体では10巻目になる、エティカヤ編第8巻です。ついにカリエは「決断」を下し、そのための行動を開始しました。一方、これまで曖昧な存在だったザカリア流血女神が、現実味を帯びた存在になってきました。あと、初登場時には超人に見えたサルベーンですが、意外にも……。
流血女神伝 砂の覇王 9
[著者] 須賀しのぶ [イラスト] 船戸明里
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-600182-3
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シリーズ全体では11巻目になる、エティカヤ編第9弾にして完結編。シャイハンと決着をつけるべく周到な準備を進めてきたバルアンは、ついに行動を起こし、そしてカリエはひとつの選択を迫られることになります。カリエが選びとった道、その先に待ち受けるものは……?
天気晴朗なれど波高し。
[著者] 須賀しのぶ [イラスト] 船戸明里
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-600197-7
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天気晴朗なれど波高し。2
[著者] 須賀しのぶ [イラスト] 船戸明里
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-600217-2
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流血女神伝 女神の花嫁 前編
[著者] 須賀しのぶ [イラスト] 船戸明里
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-600258-5
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女神ザカリアの定めにより、必ず男として生まれてくるはずの、ザカール人の長老の子。この定めに反して、女として生まれてきた、「999番目の神の子」ラクリゼが主人公の、シリーズ外伝第1巻。ザカール人の閉ざされた村で、性別を偽って生きてきたラクリゼと、女神の結界を破って村を訪れた少年サルベーンの物語です。
流血女神伝 女神の花嫁 中編
[著者] 須賀しのぶ [イラスト] 船戸明里
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-600301-8
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ラクリゼ主人公の外伝第2巻。ザカール人の閉ざされた村から、外の世界へと飛び出したラクリゼとサルベーン。伝説のホルセーゼ傭兵団を背景にした、この二人の別離と再会の話です。
流血女神伝 女神の花嫁 後編
[著者] 須賀しのぶ [イラスト] 船戸明里
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-600397-1
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ラクリゼ主人公の外伝第3巻。後のカリエの物語に続いてゆく、ギウダ皇国滅亡の話です。
流血女神伝 暗き神の鎖 前編
[著者] 須賀しのぶ [イラスト] 船戸明里
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-600428-2
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流血女神伝 暗き神の鎖 中編
[著者] 須賀しのぶ [イラスト] 船戸明里
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-600461-9
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流血女神伝 暗き神の鎖 後編
[著者] 須賀しのぶ [イラスト] 船戸明里
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-600500-5
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流血女神伝 喪の女王 1
[著者] 須賀しのぶ [イラスト] 船戸明里
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-600597-5
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流血女神伝 喪の女王 2
[著者] 須賀しのぶ [イラスト] 船戸明里
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-600666-8
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流血女神伝 喪の女王 3
[著者] 須賀しのぶ [イラスト] 船戸明里
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-600718-4
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流血女神伝 喪の女王 4
[著者] 須賀しのぶ [イラスト] 船戸明里
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-600803-7
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流血女神伝 喪の女王 5
[著者] 須賀しのぶ [イラスト] 船戸明里
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-600874-7
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流血女神伝 喪の女王 6
[著者] 須賀しのぶ [イラスト] 船戸明里
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-601012-2
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流血女神伝 喪の女王 7
[著者] 須賀しのぶ [イラスト] 船戸明里
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-601053-5
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流血女神伝 喪の女王 8
[著者] 須賀しのぶ [イラスト] 船戸明里
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-601090-0
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