樹川さとみ (更新終了)

グランドマスター!

グランドマスター! 総長はお嬢さま
[著者] 樹川さとみ [イラスト] 松本テマリ
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-601032-0
Amazon.co.jp
グランドマスター! 呪われた女騎士?
[著者] 樹川さとみ [イラスト] 松本テマリ
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-601086-3
Amazon.co.jp
グランドマスター! 道連れは王子さま
[著者] 樹川さとみ [イラスト] 松本テマリ
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-601141-9
Amazon.co.jp
グランドマスター! のこされた神の郷
[著者] 樹川さとみ [イラスト] 松本テマリ
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-601187-7
Amazon.co.jp
グランドマスター! 姫総長は失業中!?
[著者] 樹川さとみ [イラスト] 松本テマリ
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-601237-9
Amazon.co.jp
グランドマスター! あらたなる旅立ち?
[著者] 樹川さとみ [イラスト] 松本テマリ
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-601277-5
Amazon.co.jp
グランドマスター! 聖都をめざせ
[著者] 樹川さとみ [イラスト] 松本テマリ
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-601321-5
Amazon.co.jp
グランドマスター! 折れた聖杖
[著者] 樹川さとみ [イラスト] 松本テマリ
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-601336-9
Amazon.co.jp
グランドマスター! 刻まれた聖痕
[著者] 樹川さとみ [イラスト] 松本テマリ
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-601377-2
Amazon.co.jp
グランドマスター! 黎明の繭
[著者] 樹川さとみ [イラスト] 松本テマリ
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-601414-4
Amazon.co.jp
グランドマスター! 名もなき勇者の物語
[著者] 樹川さとみ [イラスト] 松本テマリ
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-601454-0
Amazon.co.jp

楽園の魔女たち

魔術師エイザードの呼びかけにこたえ、「虹の谷」にある魔術師の塔「楽園」に集まった魔女見習いの4人の少女の繰り広げる、とっても痛快なコメディーです。向かうところ敵なしのプライドの高さを誇る帝国の王女ダナティア、内気で長身の美少年にしか見えない剣術の達人ファリス、人妻なのに幼く見えるひたすら無邪気な貧乏貴族の娘マリア、容姿は美しいのに鉄面皮で不気味に冷静な天才少女サラ……。一筋縄ではすまされない、それぞれの事情を抱え込んで「楽園」にやってきた4人の修行の物語です。この楽園の日常に加わるのは、謎の自由剣士兼料理人ナハトール、エイザード追放のために毎朝の鍛練を欠かさない騎士団虹の谷支部長アシャ・ネビィ、そして……ごくちゃん!(笑)。

楽園の魔女たち 〜賢者からの手紙〜
[著者] 樹川さとみ [イラスト] むっちりむうにい
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-614153-6
Amazon.co.jp
楽園の魔女たち 〜とんでもない宝物〜
[著者] 樹川さとみ [イラスト] むっちりむうにい
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-614193-2
Amazon.co.jp
楽園の魔女たち 〜七日間だけの恋人〜
[著者] 樹川さとみ [イラスト] むっちりむうにい
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-614232-8
Amazon.co.jp
楽園の魔女たち 〜銀砂のプリンセス〜
[著者] 樹川さとみ [イラスト] むっちりむうにい
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-614298-4
Amazon.co.jp
楽園の魔女たち 〜ドラゴンズ・ヘッド〜
[著者] 樹川さとみ [イラスト] むっちりむうにい
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-614341-7
Amazon.co.jp
楽園の魔女たち 〜この夜が明けるまで〜
[著者] 樹川さとみ [イラスト] むっちりむうにい
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-614444-5
Amazon.co.jp
楽園の魔女たち 〜スウィート・メモリーズ〜
[著者] 樹川さとみ [イラスト] むっちりむうにい
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-614475-9
Amazon.co.jp
楽園の魔女たち 〜大泥棒になる方法〜
[著者] 樹川さとみ [イラスト] むっちりむうにい
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-614536-7
Amazon.co.jp
楽園の魔女たち 〜課外授業のその後で〜
[著者] 樹川さとみ [イラスト] むっちりむうにい
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-614572-5
Amazon.co.jp
シリーズ第9巻。今回の主人公は、最終兵器「悪い地底人」のサラです。殿下と爆弾が大好きなサラが、教師として、ある学園の内部に侵入します。とにかくサラでいっぱいです。ブラック・サラも登場。今回のテーマは「お父さん、お母さん」かな?
楽園の魔女たち 〜不思議の国の女王様〜
[著者] 樹川さとみ [イラスト] むっちりむうにい
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-614644-9
Amazon.co.jp
シリーズ第10巻。謎の病?でダウンしているエイザードのかわりに、魔女たちが久しぶりに依頼のために全員出撃。ところが、なぜかナハトールが「クマのぬいぐるみ」に誘拐されてしまいます。ナハトールを捕まえたのは、女王様ルックの謎の魔女……?。今回も、ヘンなものがたくさん出てきますが、一番笑えたのは……「伝言でんでん」。うれしはずかし人妻マリアの「あだるとだもんっ」も強烈。クライマックスのエイザード登場シーンはちょっと乾いた笑いが出ました。あと、今回はエイザードの正体(パンダや鶴ではない)にを推測させる記述がいくつかありました(なぜ世界に力が満ちあふれる時期に、エイザードが寝込まなければならないのか……とか)。
楽園の魔女たち 〜薔薇の柩に眠れ〜
[著者] 樹川さとみ [イラスト] むっちりむうにい
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-614704-0
Amazon.co.jp
シリーズ第11巻。冬祭りを前にした〈楽園〉に届いた謎の棺桶の中味は、「着払い」吸血鬼デヴィアン。妙に気弱で自分を見失っているデヴィアンと、彼を狙う(?)吸血鬼ハンター・オーガスタス。彼らの間にはある秘密が? というわけで、悩める吸血鬼の自立の物語。魔女たちも確実に成長してますね。「あかずの間」の中味もちょっと出てきたりして、そろそろシリーズ全体の展開として、重要なところにさしかかりつつあるような感じでした。
楽園の魔女たち 〜ハッピー・アイランド〜
[著者] 樹川さとみ [イラスト] むっちりむうにい
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-614753-8
Amazon.co.jp
シリーズ第12巻。何が目的なのか全く不明な「いかがわしい」ドクター・カプラー。今回の「楽園の魔女たち」のお仕事は、彼の所有する特別療養所「ハッピー・アイランド」への潜入調査。看護婦や研究員に変装して調査を開始する四人でしたが……?
楽園の魔女たち 〜星が落ちた日〜
[著者] 樹川さとみ [イラスト] むっちりむうにい
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-614792-7
Amazon.co.jp
シリーズ第13巻。これは……これまでにはない展開ですね。シリーズ全体の「起承転結」の「転」といったところでしょうか? これまでに四人が関わってきたキャラが総登場してたり、エイザードがすごいことになってたりして、読んでいて「ひょっとしてシリーズ完結?」という考えが頭をよぎったりもしたのですが、そうではないようです。さて、次はどうなるのでしょうか……?
楽園の魔女たち 〜まちがいだらけの一週間〜
[著者] 樹川さとみ [イラスト] むっちりむうにい
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-614862-7
Amazon.co.jp
表紙の、クワを構えたダナティアの姿が勇ましいシリーズ第14巻。吟遊詩人アディくんや謎の屋根裏オヤジと一緒(?)に、「資金稼ぎ」を開始した四人。しかし、なかなか客は来ず、「マリアの時代」が近づきます(笑)。前回は「衝撃の急展開」でしたが、今回は割と地味でした。ナハトールの行動とかいくつか気になるのはありますが……。
楽園の魔女たち 〜月と太陽のパラソル 前編〜
[著者] 樹川さとみ [イラスト] むっちりむうにい
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-600064-2
Amazon.co.jp
花嫁姿(?)のマリアが表紙のシリーズ第15巻。いよいよ「人妻」マリアの、夫ジェイルを探す旅が始まります。ジェイルの指輪を届けに来た女人島の女戦士レサとともに、海賊船を乗っ取って(?)、マリアは「惑わしの海」を目指します。一方で、世界にはただならぬ出来事が起こりつつあるようで、行方不明のマリアの夫もそれに関わっているような感じです。そして、マリアだけでなく「楽園」のほかの面々も、その出来事とは無関係ではいられないようですね。気になる下巻は、翌々月以降の予定とのこと。
楽園の魔女たち 〜月と太陽のパラソル 後編〜
[著者] 樹川さとみ [イラスト] むっちりむうにい
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-600091-8
Amazon.co.jp
いよいよ「人妻」マリアの、夫ジェイルを探す旅が始まります。ジェイルの指輪を届けに来た女人島の女戦士レサとともに、海賊船を乗っ取って(?)、マリアは「惑わしの海」を目指します。一方で、世界にはただならぬ出来事が起こりつつあるようで、行方不明のマリアの夫もそれに関わっているような感じです。そして、マリアだけでなく「楽園」のほかの面々も、その出来事とは無関係ではいられないようです。この世界規模の大騒動のあとには、エイザードという存在の謎が……?
楽園の魔女たち 〜天使のふりこ〜
[著者] 樹川さとみ [イラスト] むっちりむうにい
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-600194-6
Amazon.co.jp
シリーズ番外編です。詐欺師相手に魔女たち(特にダナティア)が活躍する「天使のふりこ」、牧羊犬の少年と音楽の思い出(?)の話「しっぽの音楽会」、ごくちゃん視点の「ごくちゃんの小旅行」、そして熱き新米騎士アシャ・ネビィの物語「騎士と卵」の、短編4本が収録されています。「アシャいじりの会」って楽しそうですね(笑)。
楽園の魔女たち 〜ミストルテインの矢〜
[著者] 樹川さとみ [イラスト] むっちりむうにい
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-600285-1
Amazon.co.jp
シリーズ第18巻。今回は、4人の「禁断の魔女たち(←違う)」の活躍と、支部長どんがいない虹の谷での攻防戦の、二本立て的な話でした。なんとなく、次巻で話を大きく動かすための準備、という印象を受けたのですが、さて……?
楽園の魔女たち 〜楽園の食卓 前編〜
[著者] 樹川さとみ [イラスト] むっちりむうにい
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-600351-3
Amazon.co.jp
楽園の魔女たち 〜楽園の食卓 中編〜
[著者] 樹川さとみ [イラスト] むっちりむうにい
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-600400-8
Amazon.co.jp
楽園の魔女たち 〜楽園の食卓 後編〜
[著者] 樹川さとみ [イラスト] むっちりむうにい
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-600454-1
Amazon.co.jp

エネアドの3つの枝

エネアドの地の領主の孫娘ミシアと、彼女の親友で行儀見習いのララ、エネアドの治療師を務めるシーリアの三人の少女が、それぞれ主人公となっている三部作。三者三様の恋の騒動が楽しいシリーズです。

エネアドの3つの枝 それでもあなたに恋をする
[著者] 樹川さとみ [イラスト] 木々
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-600594-4
Amazon.co.jp
幼い頃、憧れだった少年アドルファに「ふとった子ブタ」扱いされて傷ついたエネアド領主の孫娘ミシア。しかし彼女はその屈辱をバネに美少女へと成長、アドルファへの「復讐」のために王宮へとやってきます。ところが戦を経験したアドルファもまた、別人のように礼儀正しい青年へと成長していたのでした。こうして始まる、お坊ちゃん風味の残る青年アドルファと、未だに彼のことが忘れられずにいる少女ミシアの恋の物語です。 感情の起伏が激しいけど素朴な性格のミシアと、心優しいけど言葉が足りずトラブルを作ってしまうアドルファの「いろいろとかみ合わず、なかなか進展しない恋」が楽しい話です。
エネアドの3つの枝 女ぎらいの修練士
[著者] 樹川さとみ [イラスト] 木々
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-600648-4
Amazon.co.jp
エネアドの領主の館で行儀見習いとして暮らしていた、艶やかな美少女ララ。妾腹の娘だった彼女に持ち上がった縁談の相手は、遠方の地コウシェに暮らす老人。彼女に同行するのはその兄オーフと、美青年セインでした。セインは上官を殴って騎士になるのをあきらめ、見習いの修練士として沈黙の誓いを立てていたのです。ところが事故でその誓いはあっさり破られ、さらにララとセインは二人きりでコウシェへと向かうことになってしまったのでした。 奔放だけど堅実なところもあるララと、穏やかな容姿に反して過激なところもあるセインの、いろいろとじれったい恋物語です。
エネアドの3つの枝 最後の封印
[著者] 樹川さとみ [イラスト] 木々
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-600709-2
Amazon.co.jp
エネアドの治療師で、その容姿と性格と、何よりもある秘密からエネアドの魔女などとも呼ばれて恐れられている少女シーリア。一見無愛想で他人を寄せ付けない生活をしている彼女が、特に避けているようなのが、歩く女性賛美者と噂される船乗りの青年ヒューリオン。一方、ヒューリオンが唯一苦手とし、それでいて無視できない存在がシーリアでした。遠い過去に凍り付いていた二人の関係は、ある出来事をきっかけとして再び動き始めます。 シリーズ最終巻は、一見したところ結婚どころか色恋すら想像できないシーリアと、基本的に楽観主義者のヒューリオンの、堂々めぐりが楽しい恋物語です。

太陽の石 月の石

リンガ帝国の辺境で暮らす少数民族ノーダゲッツの族長の娘ディアラは、族長の夫マックスによって、跡継ぎとして育てられました。マックスによってさまざまな武術を仕込まれ、「怪力娘」「不敗のディー」などと呼ばれていたディアラの悩みは、「行かず後家」になってしまうこと。ある日、そんなディアラのもとを、彼女の伯父と名乗る帝国貴族が訪れます。実は、マックスは帝国の公爵家から勘当された者だったのでした。そして、マックスはディアラに、「十八歳になるまでの半年間に、自力で男をつかまえてこい」とゲームを持ちかけます。条件は、「礼儀作法をマスターし、帝国の都オデオスにあるマックスの実家で暮らすこと」。このゲームに負ければ、「行かず後家決定」になってしまうディアラは、三ヶ月間の礼儀作法の特訓の末、帝国の都に乗り込みます。しかし、そんな彼女を待っていたのは、普通の公爵家の淑女なら絶対に関わることのないような、大騒動だったのでした……。猫をかぶる特訓の末に、貴族たちに「憂い姫」と憧れを込めて呼ばれるまでになったディアラは、その猫を維持できるのでしょうか? そして、「婿探し」は成功するのでしょうか? マックスのタヌキ親父ぶりと、それに振りまわされるディアラの姿が楽しい、一冊で完結のコメディーです。

太陽の石 月の石
[著者] 樹川さとみ [イラスト] 佐々木潤子
[出版] コバルト文庫集英社
[ISBN] 978-4-08-614079-9
Amazon.co.jp

見習い死神修行中!

死神見習い修行中!
[著者] 樹川さとみ [イラスト] ほづみりや
[出版] ビーンズ文庫角川書店
[ISBN] 978-4-04-445801-0
Amazon.co.jp
叔父の借金のカタに、金貨五枚で売り払われてしまった少年フィン。彼を買い取ったのは、喋る人形を抱いた黒ずくめに黒髪の仮面の男。「死神」であるらしいその男は、「人間でも死神になれる」といって、フィンを見習いとして雇ったのでした。そこに、幼い時から死神になりたかったという押し掛け弟子の少女マーリも加わって、フィンの修行が始まります。その内容とは、地上に降りて人々の死を看取り、その魂を「門」へと送り届けること。そして、フィン&マーリを待ち受ける死神の「最終課題」とは……?

千の翼の都

千の翼の都 翡翠の怪盗ミオン
[著者] 樹川さとみ [イラスト] 鈴木理華
[出版] ビーンズ文庫角川書店
[ISBN] 978-4-04-445802-7
Amazon.co.jp
昼は青年貴族ジューロの館に仕えるドジな侍女ミオン、夜は「ある目的」のために都を騒がせる怪盗ルムラ(黒アゲハ)、という二つの顔を持つ、異種族に育てられた少女が主人公の異世界もの。侍女ミオンの主人ジューロは都の巡検使長であり、「怪盗ルムラ」を追っています。こんな二人の微妙な関係の行く末は……?

女神の刻印

予言の守護者
[著者] 樹川さとみ [イラスト] 田口順子
[出版] C★NOVELS Fantasia中央公論新社
[ISBN] 978-4-12-500545-4
Amazon.co.jp
女剣士シィンが、幼いときから繰り返し夢に見る、自分そっくりの少女。彼女はこの夢の中に現れる少女とともに成長しました。十六になり、剣術の師でもあった養い親(彼女は捨て子でした)のもとを離れた彼女は、この自分そっくりの少女を探すために、海の獣イーグと月の女神スゥール・ファルムの伝説が残る街、スレフを訪れます。しかしその時、シィンの夢に現れる少女は深く悲しんでおり、また、次第に衰弱していました。やがて、彼女はある人物(?)に出会い、夢の中の少女に近づくきっかけをつかむことになります。果たしてシィンは「間に合う」のでしょうか……? 男勝りの女剣士というのは、ファンタジーでは珍しくありませんが、ここまでガサツで色気がないのは珍しいかも……。彼女と、情熱的なニアちゃん(笑)との間に横たわるギャップの大きさが楽しいです。ラダストールは……この性格は「楽園の魔女たち」のエイザードに似てますね。あるいは「時の竜の水の腕輪」の魔法使いとか、「太陽の石 月の石」のタヌキおやじとか……。
永遠の誓い
[著者] 樹川さとみ [イラスト] 田口順子
[出版] C★NOVELS Fantasia中央公論新社
[ISBN] 978-4-12-500559-1
Amazon.co.jp
実は姉妹だったウィーアとシィン。囚われの姫君ウィーアを救出するために、女剣士シィンはサラディーニの館に突入……しかし失敗します。ラダストールに救出されたものの、死にかけた彼女は、不思議な夢を見ます。それは、海の獣イーグに嫁いだ少女の物語……。色気が全然なかったシィンは、今回で少しだけ色気が出てきました。そして婚礼の日、シィンたちは再びウィーアの救出を試みます。そして明らかになるラダストールの正体……(これは1巻の最初から分かってるけど、こういう場面はやっぱり読んでて気持ちいいですね〜)。1巻と2巻を使って「プロローグ」をやってるように感じました。2巻の巻末には、「伝承−星を宿した女−」というのがついてます。シィンとその連れ(笑)の話は、まだまだ続きます。
紫蝶の紡ぐ夢
[著者] 樹川さとみ [イラスト] 田口順子
[出版] C★NOVELS Fantasia中央公論新社
[ISBN] 978-4-12-500567-6
Amazon.co.jp
カバーイラストがなにやら青白い顔のお姫さまの、シリーズ第3巻です。ウィーアのもとを離れて旅に出たシィンと、彼女にくっついているラダストールが遭遇した、不健康な事件のお話です。カバーイラストの雰囲気そのままですね。今まであまり書かれていなかったラダストールの心理描写が、今回は結構多くてなかなか新鮮です。あの顔の裏側では、こんな事を考えていたんですね〜。シィンは相変わらずがさつです(男勝り……とはちょっと違うと思います。やっぱり「がさつ」です)。内容の方は、ひたすら体に悪そうな話で、なんとなく「番外編」的なストーリーのように感じました。「シィン大暴れ!」な場面が(初めの方以外は)ほとんどなかったのがちょっと残念。でも、所々に出てくる、シィンとラダストールのぎこちないやり取りが(ラダストールの心理がわかったこともあって)なかなかいいです。さて、あらたに加わった「非常食」を道連れに、シィンとラダストールの旅はまだまだ続くようです。
仮面の聖者
[著者] 樹川さとみ [イラスト] 田口順子
[出版] C★NOVELS Fantasia中央公論新社
[ISBN] 978-4-12-500599-7
Amazon.co.jp
シリーズ第4作目。鷹と、非常食の猫を連れて、シィンとラダストールの旅は続きます。二人の関係は相変わらず。この巻は、なんとなく話の流れがすっきりしないような気がします。もう一度、じっくりと再読した方がいいかな……。でも、このもやもや感(?)の解決は次巻に持ち越しになるような気がします。ところで、このシリーズは、2巻までと3巻以降で、話の性格がちょっと違うんですよね。そういえば、大陸書房で出てたのは2巻分でした。
http://www.matsubokkuri.net